魔法使いより
 実を言うと、物心ついた頃から<br> 書くということに呪われていたように思う。<br> 自由帳一冊を一日で書き潰した日々には母に怒られた。<br> 作文の授業ではものの十数分で書き終えることに誇りを持った。<br> かといって、書くという才能は<br> ついに誰にも知られる由もなく死のうとしている。<br> これはまごう事なき呪いである。<br> だから私は―。<br> <br>  私が心より愛する人たちへ。<br> 書くとは、これほどまでに素敵な魔法なのだと見せ  たい。